日日是好日

書きたいときだけ。思ったときだけ。考えたことだけ。

誰も喜ばないと思うけれど。その2

 読み返していたら、全編において部員たちのことを心配している気がする。これは我ながら随分とお節介な同級生であることだ。

 第2回のテーマは、単純にわたしたちに欠けている最大のものはこれだと思ったからである。ちなみに、約5年が経った現在も、身についていないとは情けない話である。未だに、憧れている。

 

 

 

部長のひとりごと②

 

【計画性】

物事を計画的に行おうとすること。(広辞苑

 

 わが文芸部の部員たちには、おおよそ皆無と言っていい要素である。私にいたっては、もはや憧れと言えるくらいの念を抱いている。ちなみに、これを打ち込んでいる現在、〆切をとっくに過ぎ、編集作業に入ろうとしているところであるにも関わらず、私の両隣ではいまだせっせと作品を打ち込んでいる部員が約三名。まぁ、私も人のことは言えないから、あまり強く言えない。

 ともあれ、私たちに一番足りないものは何かといえばずばり、計画性であろう。みんなそれぞれ個性豊かな作品を書く人たちだし、絵のセンスも抜群だし、時間をかければものすごい超大作を生み出しそうな気がしなくもない。しかし、かなり前もって〆切を伝えていようと、誰一人としてすぐ作品を書き出す者はいない。部活動以外の学校生活を見てもそうだ。たとえば、夏休み。ほとんどの人に経験があるのではないだろうか、夏休み前の大荷物。わが文芸部にも多聞にもれず、終業式の日にたくさんの荷物を抱えて帰る者がいる。しかもその手に持っている袋の数、約五つ。逆によく持てているなぁと感心するほどだ。そしておなじみの宿題。夏休みはもちろん、最終日に終わっていないことなんて当たり前だ。

 毎年のようにほとんどの部員があとがきに書いている、『次回はもっと計画的に』。いつもそのページを見るだけで悲しくなる。私たちには、そもそも学習能力というものが欠落しているのかもしれない。

 何をするにしても、計画性というものは大切なものだ。人生を豊かにし、充実したものにしてくれると思う。それが総じて欠落しているわが文芸部はどうしたらいいのだろうか。これから大人になって、社会に出て、果たして大丈夫なのだろうか。たぶん、なんだかんだで、みんな要領がいいから大丈夫なのかもしれない。余計なお世話と分かっているのに、そういう心配をしてしまうのも、私の悪い癖だ。しかし、私たちには直接の先輩がしばらく不在のため、私たちが文芸部の最高学年になってから三年。いまだにこのような状況だというのはいかがなものだろうか。もう先輩がいないからなどと言い訳もできない。言われなくても、作品を書き溜めておくのが正しい文芸部のあり方だと思うのだ。物語を作ることを楽しむのが正しい文芸部のあり方だと思うのだ。いまや〆切ぎりぎりに苦しむのが、わが文芸部となってきている。おそらく、私たち高校二年生は、このように文芸誌を発行できるのは、あと数えるほどしかない。最後の卒業制作ぐらい、計画性を持つことはできるだろうか。